富貴百華 / Peony

大矢 紀 / Oya Nori

牡丹花に魅せられ近くの寺に描きに行っていたが、スケッチ禁止の立て札がたち以後三〇年程知人の紹介で新潟・五泉市の牡丹園に毎年通う様になった。
五千株の牡丹の花園の中で自由にゆっくり描けるよろこびは何物にも代えがたい。時折風にのり磐越西線を走るSLの汽笛もうれしい。
牡丹の縁で五年程前に五泉市観光大使を委嘱され多くの知人を得たありがたい事である。高校時代の恩師の句を添えさせていただきました。今は亡き先生は俳人として芸術院会員となられました。これもうれしい事です。
ぼうたんの百のゆるるは湯のやうに 森澄雄

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