虹彩 / 

藤井 聡子 / Fujii Satoko

こういう経験は誰もがしているのではないでしょうか。水面に写る木々の影と澄んだ空のコントラストを見つめていた次の瞬間、影の奥に目線が誘われて水底にある落ち葉や小石に焦点が合うような感覚。そして(影の中の)梢に目線を移していくと、広がる水底の世界。あたかも瞳孔が開くような不思議な感覚、あのささやかな喜びを絵にしたいと思っていました。光の反射と透き通るような水の表現は、絹本なら可能では、と取り組みました。

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