ギャラリートーク「横山大観<生々流転>を語る」が開催されました
2月22日、第一会場にて、ギャラリートーク「横山大観<生々流転>を語る」が開催されました。
ギャラリートークは、第一会場を入ってすぐの「生々流転」の作品前で、横山大観記念館の理事も務める当院業務執行理事 手塚雄二同人と、4代目となる横山大観記念館代表理事 横山浩一氏により行われました。
本作は 41mにわたる超大作ですが、<未完>は、本作の直前に描かれたもので、その未完作品であり、約20mにわたり展示されています。
本作は、再興第10回日本美術院展覧会に出品されましたが、出品された当日に関東大震災に見舞われ、被災は免れましたが、撤収を余儀なくされました。現在は重要文化財となり国立近代美術館に保管されています。
<未完>は、大観記念館の画室戸袋の中から、横山浩一氏が発見したもので、今回50年ぶりに出品されました。
ギャラリートークでは、本作の一部と未完の作品を部分的に比較し、本作と未完の違いを手塚理事と横山氏が懇切丁寧な説明と、軽妙な掛け合いの語り口で時折笑いを誘うトークにより話は進み、
中には、学術的にまだ判明されていない、当時初めて、越前和紙をとりいれるべく熟慮を重ねたものの結局、絹本となった経緯について、ギャラリートーク開始直前の打合せで
「和紙の大きさに関係があるのではないか」
と断じるなど終始和やかに話が弾み、あっという間に予定時間を超えて語られました。