最も印象に残る1枚の絵　　大野　逸男

公開日：2022.01.08

関根 正二「信仰の悲しみ」

　この不思議な絵を観ますと、自分の作画態度をいつも反省させられます。時代が違うと思いますが、命と取り替えたような仕事です。病気、生活上の色々な問題が重なり、精神が病んでいたと思われ、関根自身も画面の中の様な女人が目の前に現れるという幻覚を見た様です。絵を志した若者を追いこんだ環境、または時代、それとぶつかった才能の結晶を見る様です。