初入選の思い出 手塚 雄二
「一切の芸術は無窮を趁ふの姿に他ならず、殊に絵画は感情を主とす世界最高の情趣を顕現するにあり。」
高校生の頃、学校の図書室から借りてきた横山大観の画集の中に書いてあったその文章を、私は訳もわからず何度も読み返し、暗唱していました。
それから何年もたち、初めて院展に入選し手にした図録の最初のページに、私が暗唱したそれと全く同じものが載っていました。
それは、日本美術院綱領でした。
何か運命のような淡い期待が心の奥底に芽生えました。
「一切の芸術は無窮を趁ふの姿に他ならず、殊に絵画は感情を主とす世界最高の情趣を顕現するにあり。」
高校生の頃、学校の図書室から借りてきた横山大観の画集の中に書いてあったその文章を、私は訳もわからず何度も読み返し、暗唱していました。
それから何年もたち、初めて院展に入選し手にした図録の最初のページに、私が暗唱したそれと全く同じものが載っていました。
それは、日本美術院綱領でした。
何か運命のような淡い期待が心の奥底に芽生えました。