初入選の思い出 宮北 千織
初入選は、1995年第50回春の院展「麗らか」である。
大学を卒業する時に、もし絵を続けるなら趣味とは言いたくないという思いがあった。しかし、一人で描いてゆくのには限界がある。魅力的な公募団体は他にもあったが、自分が最も絵を勉強し続けられる場所は院展に違いないと思っていたので出品を決意した。
「麗らか」には、特別な技法も知らず、唯々一生懸命描くしか方法が無かったという思い出がある。初めて出席させていただいた研究会では、「もう少しだ、もう少しなんだけどねえ・・・。」と先生方が口をそろえて仰られたが、その時は何がもう少しなのか全く理解することが出来なかった。
しかし、このどうしたら良いか解らないからとにかく描く、と思って描いた作品には、沢山の欠点と、たどたどしいが素直に描くという思いが出ている様な気がして、大切な一枚となっている。