境界 / Border

赤田 美砂緒 / Akada Misao

人のいない山里の駅。荒れてはいるけれど、長い時を経てきた駅の、あたりの自然に溶け込みながらすべてを統べるような堂々とした立ち姿に圧倒されました。その身にまとう不思議な気配。異世界へつながる門のようです。時を超えて過去から現在、未来へ続く門のようでもあります。時をつなぎ、この世とあの世をつなぐ境界として、この駅は存在しているようでした。

*作品名、作家名の表記について、webで表示できない文字には常用漢字を当ています。